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今月の歳時記/2月

2010年2月 1日

写真:今月の歳時記/2月

「昔懐かしい郷土料理」

トントン、トントン、鮒めし。


●地味な郷土料理

倉敷美観地区から少し足を伸ばせば、昔ながらの魚屋さんを何軒か見つけることができます。
その店の軒下に、「フナミンチあり〼」の札が掛かると、「ああ寒ブナが美味しい季節だなー」と倉敷の人は冬の訪れを感じます。

看板

岡山は、三大河川をはじめ、湖沼も多くフナの産地として有名です。特に倉敷は児島湾一帯から水田地帯が続き、農業用水やため池も多く、また船穂や真備でも高梁川の支流で昔から鮒めしがよく食べられていました。


昔は今程豊かではなかったので、寒ブナは貴重なタンパク源でもあったようです。
河川が汚染され、一時は鮒めし自体を知らない人もいたくらいですが、全国放送のテレビ番組で、「岡山の人は、フナをよく食べる」と放映されて以来、少しずつ脚光を浴びるようになりました。


今では大手焼酎メーカーのテレビCMでも放映され、鮒めしを出す飲食店も増えています。また、あちこちのゴルフのクラブハウスで、冬の限定メニューとして出すところもあり、鮒めしだけ食べるために、クラブハウスを訪れる人もいる程です。

ike.jpg



●トントコ飯

フナは、他の川魚と同じで、いやそれ以上に泥臭いため、餌をたくさん食べない冬場に獲った 寒ブナが美味しいとされています。獲って来たフナは、綺麗な真水で餌をやらずに数週間放し、泥抜きをしたものを使います。また寒い冬のフナの脂がのった時 期がいちばん美味しいとも言われています。
昔はミンチにする挽肉機がなかったため、3枚に下ろしたギンブナの背骨を抜き、小さく切り、まな板の上にのせ、出刃包丁でトントン、トントン、トントン、トントンと叩いて、ミンチ状にしました。
その回りで子どもたちが、早くできないかと楽しみにしながら、包丁で叩く音にあわせて、「トントコ、トントコ」と歌ったものです。そこから、鮒めしのことを、「トントコ飯」と呼ぶ地域もあります。
今では冬になると、倉敷市内のスーパーでもフナのミンチが売られるようになり、一時は廃れていた「鮒めし」ですが、ポピュラーになりつつあります。

フナミンチ

筆者も小さい頃、おばあちゃんが「今日は鮒めしじゃ」と言って、シワシワの手を冷たさで真っ赤にしながら、何時間も掛けてトントン、トントンして作ってく れた、鮒めしの味が忘れられず、冬になると魚屋さんで大量にフナミンチを買って冷凍にして、同じ年代の友人や年配の方に振る舞っています。
家庭で作れる人も少なくなったせいか、懐かしい味が大好評です。

●鮒めしの美味しい作り方

それでは、本場仕込みの美味しい作り方をご紹介します。

フナ飯

1、冬倉敷を訪れた方は、市内の魚屋さんやスーパーでミンチにしたフナを容易に入手することが可能です。トントンしたい方は小骨までしっかりと叩いてください。

2、次に季節の新鮮な野菜をご用意ください。ごぼう、にんじん、だいこん、さといも、干ししいたけなどと、ねぎ(あるいはせり)。油揚げやコンニャクもあった方が美味しいです。

3、鍋に油を熱し、フナミンチとしょうがのみじん切りをよく炒めます。しょうががより臭みを取ってくれます。こつは、そぼろになるくらいしっかり炒めることです。ここで、炒め方が足りなかったら、香ばしい風味が出ません。根気づよくしっかり炒めてください。
余談ですが、そぼろ状態のフナミンチを肴に、熱燗も最高です。

4、フナミンチをしっかり炒めたら、ごぼう、にんじん、だいこん、さといも、干ししいたけを入れてさらに炒めます。

5、最後に、だし汁を加え、しょう油や酒、みりんで味を整え、吸いものよりもやや濃い目にします。

6、最後にネギを散らして火を止めて、炊きたてのご飯にかけて出来上がりです。丼というより汁掛けご飯と言った方が正しいかもしれません。

ただし、昔から伝わる家庭料理なので、各家の美味しい調理方法があると思います。